3Dソフト:デザインツールとしてのblender2.81

koishiです。デザイナーが使うソフトといえばグラフィック系では王者アドビシステムで決まりですが3DソフトとなるといまだスタンダードがなくCADやCGソフトなど業種によって様々なソフトが入り乱れているのが現状です。一般の人にはわかりづらいですが3Dソフトといっても設計ではCAD、CGや動画制作には3DCGソフトとジャンルが分かれていて用途や操作感が全くの別物です(アドビでいえばイラストレータとフォトショップの違いといった感じでしょうか)そしてプロダクトデザイナーは設計/開発とビジュアル化もしないといけないので日常的にどちらも併用したりします。

有名な設計系のソフトでは CATIA やThinkDesign、Solidworks、CG制作であれば3dsmaxやMaya、Cinema4Dなど各ソフトの特徴や癖などもあり様々です。値段的にはいずれもミッドレンジといわれるものでも年間数十万円~。しかし昨今は3Dでもフリーソフトが急激に進化しつつあります。特にCAD大手のオートデスクでは個人使用に限りfusion360をフリーで提供。建築系に強いSketchUpも機能制限版はフリー。SketchUpは導入のしやすさと使いやすさから設計者だけでなく企画やマーケティング系の人でもプレゼン資料用に使用するなど裾野は確実に広がっています。そして去年CG業界でも話題にになったNEWSがこちら↓

https://japanese.engadget.com/2019/08/14/blender-khara/

劇場版エヴァの制作会社がツールを3DCGの横綱3dsmaxからなんとフリーソフトのblenderへ移行するとのこと。ツールについてプレスリリースを発表すること自体異例ですがこれはフリーソフトblenderのパフォーマンスがプロユーザーの要求に十分追いついていることの裏付けでもあります。blenderはキャラクターやアニメ系のソフトといったイメージが強く今まで様子見でしたが去年の大幅リニューアルでその独特な(とっつきにくい)UIがかなり改良されました。そんなこともあって今年、手が空いた隙に満を持してテスト開始です。プロダクトデザイナーが使用した情報が少ないので不明/不安な部分もありましたが1週間使用した感じでは特徴をうまく使えば十分にデザインツールとして活用できそうです。インターフェースはやはりまだ独特ですがモデリング/レンダリング/アニメーションとすべて取り込んでいる統合型ソフトとしてはそれほど難解な感じでもありません。

なにより使って一番驚いたのは動作の軽さと安定性で型落ちのPCでもフリーソフトにありがちなフリーズやエラー、もっさり感が全くありません。まだそれほど重い作業をしまだしていないこともありますがぎこちない動きも全くない安定感は高評価です。モデリングは基本ポリゴンなのでCADのような精密な作図はできませんがオブジェクトの寸法や位置は正確に数値でコントロールできるのでインテリア、ブースデザイン等には適しています(掲載のブース画像はブレンダーでブース制作後、手持ちの自動車データをインポート)またレンダリングですがリアルタイムレンダラー「Cycles」がパストレーシングでサクサク動くためレンダラーとしても十分使えます。デザイナーとしては願わくば各種3D形式や平面図へのインポート/エクスポートが標準でもっと強化されればかなり有効なツールになるかと思います。

思えば25年前、まだ3DCGのハードルが今より高かった頃、ハード/ソフトに何十万円もつぎ込み不安定なストラタを小さいブラウン管の画面で必死に使っていたころが懐かしいです。この数十年で物の価値が本当に激変しているのを痛いほど実感させられますね。

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