Appleの曲線

チーフデザイナーのkoishiです。
明日開催のAppleの「WWDC2018」。新iPhoneの搭乗が期待されてますが果たしてどうなるか。そこで今回はAppleのデザインに対するこだわりの一部を取り上げます。 iPhoneユーザーなら普段よく目にする画面に並んだ四角いアイコンですが一見するとただの角丸に見えます。しかし実際はただの角Rではないんです。

通常、パソコンで角丸を描くと右図のように四角形に単純な接線Rになります。しかしこれだと直線から急激に曲線へと変化するため不自然に見える場合があります。(図の白い線は曲率をわかりやすく視覚化したもの)そのためAppleはアイコンだけではなくiPhoneやMacの本体にもこの左図のような無段階に変化する自由曲線を取り入れてます。

これは自動車など自然な曲面を求められるプロダクトでよく使う手法で普段気づかないディテールまでこだわるAppleの企業姿勢がよく表れているところです。
しかしこの曲線、デザイン的には理想的なラインですが製作上の問題がいくつかあります。まず第一に描くのが難しいこと。プロ用のCADなどでは正確に描けますがまだうまく書けないCADやソフトも多くあります。そしてもう一つ図面管理や生産管理が難しいこと。描く人やCADによって微妙にラインが違ったりするため例えば同じ部品でも業者AとBに製作依頼したら曲面が微妙に違っているなんてことも・・・・特に医療機器などは厳密な製品管理が必要とされるものはこういったリスクを避ける傾向にあります。その上、素材や加工法の都合で複雑な曲面は表現できない場合もありハードルが高いのが現実です。これが単一のRであればだれが書いてもだれが作ってもほぼ同じものが仕上がってくるのですが。
そのためゼノデザインでは業種や製品の特性に合わせてこれら自由曲線と単一のRを適材適所で使い分けながらデザイン作業を進めています。

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