都市生活と自転車デザインの可能性。

koishiです。
去年の夏、総武線の混雑と遅延を無意識で耐えている自分にふと疑問を抱き片道50分の自転車通勤に切り替えちょうど一年が過ぎました。結論から言うと慣れてしまえば四季と自分の体調を実感できる運動が生活に加わることで今まで以上に快適な日常です。

そこでデザイナーとして日々感じるのが都市型自転車のデザインが環境や意識も含めまだまだ立ち遅れているということです。
一般的に本格的に自転車に乗るとなると→いい自転車を選ぶ→いい自転車とは?→「ツールドフランス!」という返答に行き着く人がほとんどです。90年代のMTBブームが去りロードが全盛の今、ある意味正解ですが現実的にはツールを走るマシンは普通の人の実生活にはほとんど関係の無い代物です。
そのロードと同じホイールサイズの700cのクロスバイクを街乗りに勧めるメーカーも多々ありますがストップアンドゴーしかない都会で果たしてその700Cが本当に必要かどうか?そして根本的に欧米規格のホイールサイズが日本人と日本の道路事情に最適かどうかの検証が改めて必要だと身を持って感じます。
それとは別に特に日本では道路環境の整備や駐輪場問題も深刻で肥大化する電動自転車は昔の駐輪場には収まらなかったりと微々たる物と思われがちな自転車一台の占有スペースも日に日に重要な問題となりつつあります。

多くの人はあまりにも日常過ぎて気づいていないかもしれませんが日本のママチャリは都市型自転車として考えれば機能的には究極のところまで来ています。1サイズで幅広い身長や年齢に対応できる基本設計、誰にでも扱いやすい優れた利便性と安全性、規格化によるメンテナンスのしやすさ、拡張性、コストパフォーマンス等、実用面では世界最強といえます。しかし最大公約数を目指し効率化と実用性を追求した反動によりあまりにも無個性で魅力の薄いものになっているのも事実です。どんなに優れた製品でも魅力の薄いものはいずれ淘汰されてしまうのが現実でしかも今流行のブランディングという面でもかなり遅れをとることになります。

ちょうど昨日ウーバーのCEOが自動車より自転車やキックボードに注力するとの声明が発表されました。ただの話題作りととられがちですが都市部の人口集中やパーソナル化、環境問題が進めば当然の流れかもしれません。
自転車はあまりにも日常的過ぎて誰もがこんなものだと思い込んでいる節がありますがシェアサイクルや電動化が進むアメリカ/ヨーロッパ/中国などを見渡すと世界各地で革新がじわじわと訪れているように感じます。

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