VR事情 2021

電子ガジェット人柱担当?のitoです。
 3~4年前にVR(バーチャルリアリティー)の第一次ブームらしきものがあり
弊社でも東京モーターショーのイベントへの利用や建設機器のシミュレーターへの応用が出来るかなど可能性を探っていた時期でした。
当時の主流は作り込まれたコンテンツをゴーグル(ヘッドマウントディスプレイ)をかけてを体験するというもので
そのシステムを稼働させるにはかなりのスペックを持ったコンピューターとセットで使用する必要がありました。
同時期にゲームの世界ではPlayStationVRが発売されて3次元の立体感を楽しむことができるようになりましたし
VIVE,Oculusといったコンシューマー向けのVRシステムも発売されましたが、それなりの費用と設備そしてある程度の知識も必要でした。
また、別の視点からスマホを使って簡易的にVRを見られる格安のVRゴーグルも中華製をはじめとして数多く発売されました。
がやはり簡易的なものでしかなく、だんだん話題も少なくなっていました。
それからしばらくの間VRはあまり取り上げられることが多くありませんでしたが、昨年2020年秋にOculusから新しいVRゴーグルの【Oculus Quest2】が発売され手ごろな値段になったのとスタンドアローン(PCとの接続なしでも稼働する)での利用ができるということで、
ゲームには興味の無かった私も現状を知るために家で購入して試すことができました。

まず使ってみて気づいたのですが初めて私も含めた大体の人が、所謂VRとは何で何がどう出来るのかきちんと理解できていないように思いますので
わかった範囲で簡単な説明をしておきたいと思います(まだ間違っている可能性はありますが)

普通VRというとなんとなく3次元映像?が頭に浮かびますが、それは一面的なことで2次元のVRもあるということ。
例えば
よく360°映像と3D画像は混同されがちですし、立体感と没入感(画像の中に自分が入り込むような感覚)といったことの意味合いも違います。
実写の映像コンテンツと3DCGなどで作った仮想コンテンツが存在すること。
それぞれに静止画・動画の違いがあること。等々、
その違いによってプレゼンテーションやシミュレーション、ゲームといった用途に使い分けられるということです。

具体的に現在見られる例を挙げますと
PlayStationやゲーミングPCで遊ぶVR3DゲームアプリはCGソフトなどで特定範囲の仮想空間を作り上げ(モデリング)
その中で視点を変えて見たり、自由に動き回ったり物を動かしたりということができます。
実際に物の形を作ってあり、視点も変えて動けるので立体感、没入感ともに感じることができます。

180°映像や360°映像は近頃YouTubeなどにも沢山アップされているもので360°または180°のパノラマカメラで画像撮影しそれを編集したもので
静止画の場合は自分の位置は変えることが出来ませんが周りを見回したり上を見上げたりということができます。静止画ですので画面内の物に動きはありませんが
全周囲を画像で囲まれるので立体感や没入感はある程度感じられます。
動画の場合は
同じくパノラマカメラで360°映像を撮影し編集したもので、その撮影時間と動線に合わせて視聴者自身も動いているように感じます。
あくまで撮影したものですので自由なところに動いたりは出来ません。動きがある分没入感は静止画よりもあります。
私達も展示会などで使ったモーションライドはこれらのVR画像をミックス編集し、それにライドシステム(座席の移動)と音響効果を合わせたプレゼンテーションシステムです。

コンテンツによってかなり鮮明度が違うので「最新といってもこんなもの?」という感想が出る場合も多いと思いますが、
特に実写は撮影機材の性能によって画像(動画)の解像度に差があり、古いものだとぼやけて見えますが最新の4K,8K,12Kなどで撮られたものは
【Oculus Quest2】でもかなり鮮明に見ることができます。
また常時ネットに接続ということは回線のスピードによってもかなり見え方や快適性に差がでてしまいます。
4Gでは時間帯によってかなり速度が落ちて見づらくなりますけれど5G回線が普及すればもっと良くなるのでしょうね。

さて、VRの概略はこんな感じかと思いますが【Oculus Quest2】を実際に使用した感想を述べます。

まず価格は¥37,180(税込)と¥49,280(税込)の2種類で価格の違いはストレージ容量の違いだけです。
以前のものと比べると5万円を切る価格ということでかなり安くなった印象はあります。
ただ「ただゲームの為だけ」と考えるとまだ結構な値段ではありますが。
本体とコントローラー左右のセットになります。
パッケージも含めてプロダクトとしてもよくできていると思います。
ただ、人の頭の形や視野が異なりますのでちょうどよいフィット感を得られるまでの慣れが必要でしょう。

使用にあたってはWi-Fi環境とスマホ、それに必ずFaceBookのアカウントが必要になります。
(OculusはFaceBookの製品なのです)一通りのセットアップを済ませるとすぐに使えるようになります。


基本的にはアプリストアからアプリケーションを購入(ダウンロード)して使うことになりますが
標準で入っているアプリや無料の物だけでも最初はかなり楽しめます。
アプリは3D空間を意識して作られているものなので没入感があり、画面の解像度(鮮明さ)もヘッドセットで十分に感じます。
音響はヘッドセットに付いている左右のステレオスピーカーかヘッドフォン(イヤホン)を使うことになります。

webにつながっているのでブラウザやYouTube,NetFlix,AmazonPrimeなども自分のアカウントがあれば観ることができます。
その中の3Dや360°画像を選べば没入感たっぷりの画像を楽しめますし、普通の映画やTVドラマ・動画などは2次元のままですが
アプリ内の仮想シアター(3D空間)の中に入って大画面で見ているような感じになります。

コロナ自粛の世の中、外出できなくてもこれがあれば世界のいろいろなところに実際に行ったような雰囲気も味わえますし
身体の不自由な方が空を飛んだり海に潜ったりした映像を観ることもできます。
エンターテインメントという意味で大変楽しめますし、3~4年前と比べてかなり進化が感じられます。

さて私達が気になるのはこれを仕事やプレゼンテーションに使えないかということです。、
まず自分たちでデザインした立体データを【Oculus Quest2】で見ることが出来るのでしょうか。
それが出来れば大きな機械を実物大に感じられたり周りをまわってみたり、乗り物であれば実際に乗り込んだ視点で見られることになります。
場合によってはシミュレーターとして使えるかもしれません。
まだ事例は少ないですがアレコレwebで調べたところ、PC用の『Blender』というCGソフトウエアと連携してそれが出来るらしいという情報がありましたので早速試してみました。


詳細や手順は省きますが結論としては『スタンドアローンでは出来ない』『ハイスペックのグラフィックボードを積んだPCが必須』ということになります。
私の使っているPCも3DCADを使う上でそれなりの性能ですが、「PCの性能が必須条件に足りません!」という警告が出て辛うじてテスト用に制作したデータは見ることができましたが
自由に動いたり質感をつけたりは全く無理でした。

【Oculus Quest2】は決まったコンテンツであればスムーズに動きとても素晴らしいと思いますけれど、気軽に仕事に使うというのはまだ少し難しそうです。
まあ3次元空間を自在に動きながら対象物を観るということはリアルタイムでレンダリングをし続けるということですから、高い性能のCPUやGPUが必要なのは当然ですね。


それでもまた数年後には機器の性能が飛躍的に上がって(Appleからも発売の噂があったりします)もっと楽に使えるようになることでしょう。
それまではこれをどこまで使えるか、いろいろ試してみたいと思います。

あ、それから没入感や動きの多いVRをやりすぎると所謂『VR酔い』っていうのになりますね。
私は【Oculus Quest2】のアプリを使ってISSまで行って宇宙遊泳のやりすぎで気持ち悪くなりました。
ジェットコースターや戦闘機のコックピットなどでもなりやすいです。何事もほどほどに。
皆さまもお試しになる機会があるときは気をつけてどうぞ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です