CP+がオンラインで開催

カメラネタ担当の山中です。

毎年、この時期パシフィコ横浜で開催されている「CP+」がオンラインで先週まで開催されていました。例年だと、私もカメラおやじに交じって、話題のカメラを触りに行っていました。まあ、このご時世ではオンライン開催は止むを得ないでしょう。

本来であれば、話題のSONYの新製品αシリーズ最高モデル「α1」をご紹介しようと思ったのですが、デザイン的視点でいえば全く驚きのないデザインでした。α7で確立したブランドイメージをキープするのだとすれば当然なのでしょう。でも、さすがにそろそろ変えてもいいのではないでしょうか?

デザイン的視点でいえばPENTAXで発表された、35ミリフルサイズデジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-1 Mark II」に興味を持ちました。K-1 Mark IIをベースに、特殊加工や特別色の塗装、パーツ変更などを施した「J LIMITED」です。

このモデルのデザインをドイツのデザイン会社、TKO Designが担当したようです。TKO Designは日本の企業ーを多く手掛けてます。PENTAXのほかNEC、ホンダ、サンヨー、トミーなどの事例が上がっています。

http://www.tkodesign.co.uk/index.php

このように、現行モデルの特別仕様のデザインを依頼される場合、オリジナルデザインに対してどのくらいの距離感でデザインをするのかがポイントになります。その点この「J LIMITED」はかなり積極的にオリジナルデザインに対して挑んでいます。ボディー全体をマットな質感のディンプルパーターンで覆い、光沢の質感のウッドパーツを差し込んでいます。トップカバーも複雑なエッジラインで構成され、オリジナルデザインの生真面目な印象と大きく異なっています。受注生産ということなのでかなり思い切ったことができたのでしょう。限定的な条件だからこそ実現できたデザインでした。デザイナーとしては、少しうらやましかったですね。

もう一つデザイン的視点で取り上げるのは、FujifilmのX-E4です。

一見、普通のコンパクトカメラにも見えます。しかし、このデザインからFujifilmのデザインチームの覚悟が感じられます。つまり、X-E4は開き直ってライカオマージュデザインをやり切ってしまったのです。そもそも、日本のカメラデザイナーはライカデザインコンプレックスが常にあります。かく言う私も、重症のライカコンプレックサーです。日本のカメラデザインのどこかに、かならずライカコンプレックスの片鱗を発見できるはずです。ただ、それをダイレクトに見せるのではなく、現代のデザインに昇華させる努力をしてきました。コピーデザインはデザイナーにとって犯罪以上の意味があるからです。X-E4では、その昇華プロセスを割り切ったのかなと推理しています。

例えば、コンパクトカメラだとホールドのためのグリップの出っ張りがどうしても必要になります。

参考にX-E3の写真をあげておきます。しかし、X-E4ではこれを取ってしまいました。そのため前面の印象が極めてすっきりし、現行モデルの、ライカQに似た印象になりました。

はたして何かに似せてしまうという行為はデザイナーとして正しいのかどうかというジレンマは少し残ります。ただ長く日本のカメラデザインを見てきた中で今回のX-E4のデザインを見て日本のデザインの成熟を感じました。さて、このモデルの評価はどうでしょうか?しばらく見守ることにしましょう。

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